
ケミカル石山の工房~ツインパワーの育て方最終回~
皆様こんにちは!
ケミカル石山です!
前回のケミカルチューニングでは、
ライトゲーム(メバリング)に最適なチューニングで、
比較的簡単に出来る箇所、
ドラグ周り
ローター周り
ハンドル
のチューニングをしました。
もう一度見直す方はこちら
なので残りのチューニング箇所は、
そう。ボディですね。
なので、早速いじって行きましょう!
※自分で分解、カスタムすると
メーカーの修理を受けられなくなる可能性があります。
あくまでも自己責任でお楽しみ下さい。
まずはローターナットから。
正確にはナットの中身です。
このベアリングは意外と高回転になる箇所なので、
回転性能は必須。
ただ、ノイズも目立つので、
今回は中粘度のグリッチオイルのロサを注油します。
内側のブッシュには注油しないで下さいね。
こちらには低粘度の
グリッチオイルのテフロッソを塗布します。
このブッシュはメインシャフトを支える役割を担っていて、
シャフトの上下運動+ローターの回転運動という
激しい動きを支えないといけない上に、
魚とのやり取りの際、シャフトとローターに挟まれ、
かなりの負荷が加わります。
なので、摩擦抵抗を出来るだけ軽減させたい。
そこでテフロッソの出番です。
元々、22ステラに採用されている
特殊低摩擦加工されたブッシュ+潤滑性抜群のテフロッソ。
それはそう、例えるなら
一流選手が舞うスケートリンクの様な滑らかさ。
………さて
お次はローターを外した先にある、
逆転防止のローラーベアリング。
(ローラークラッチやインフィニットベアリングとも言います)
これは分解しないで下さい。
どえらい目に合います。
もしやるなら、私はシマノ純正のバンタムオイルB-100
もしくはIOSファクトリーのIOS-01を使用します。
いややるんか〜い。
※分解する際は本当に注意して下さい。
このベアリングだけでパーツが15個も有ります。
分解する必要は無いし、そもそも安易な注油は厳禁です。
粘度の高いオイルや、分子の小さいエステル系オイル、
テフロン微粒子配合のオイルや、
グリスなんか入れたら逆転しまくりです。
次行きましょ!
続いてはギアボックスを開けてみましょう。
まずはピニオンギア上下のベアリングから。
このベアリングは高回転&ボディに埋め込まれている為、
めちゃくちゃノイズが響きやすいベアリングです。
なので、ステラのパッキン付きベアリングに変えてます。
めちゃくちゃノイズ低減されました。
オイルは回転性能、ノイズ低減重視で
グリッチオイルのロサを使用します。
続いてはドライブギアの軸受けベアリング。
ここはハンドル一回転に対して
一回転しか回らないベアリングなので、
耐久性&しっとり感重視。
グリスを入れても良いんですが、
今回は超高粘度のグリッチオイルのEVO-500。
グリスよりも流動性が高くて、グリス並みの耐久性。
いや、耐久性に関しては言い過ぎかもしれませんが、
こまめにオーバーホールする私としては十分な耐久性です。
何より洗浄しやすいのが助かる点。
超時短になります。
次は最後のベアリング。
ウォームシャフト上下のベアリング。
ここはインフィニティループが搭載された事によって、
中間ギアが一つ増えたので
めちゃくちゃゆっくり回転する様になりました。
搭載以前のリールならロサやIOS-02等を入れていたでしょうが、
現行のツインパワー以上の機種なら
グリッチオイルのEVO-500で
しっとり感をUPさせるのが好きです。
そんな感じで、ベアリングは
全部チューニング完了しましたね!
続いてはシャフト類行きましょう!
メインシャフトにはローターナットの
ブッシュに塗布したオイルと同様、
グリッチオイルのテフロッソ。
理由はブッシュと同じですね。
次は中間ギアのシャフト2本。
ここも悩みますがグリッチオイルのテフロッソを塗布します。
そんなに負荷がかからない箇所なので、
耐久性はそんなに必要ないかなと思います。
シャフトの最後にメインシャフトを支える、
摺動子ガイド。
ここは回転と言うよりも、上下運動だけなので、
耐摩耗性重視でグリッチオイルのEVO-2000を使用。
よっしゃ!
あとはギアだけですね!
端的に申しますと、ウォームシャフト以外、
MTCWのMTGG-Tを使いました。
ある程度軽い巻き心地にしたかったのと、
ギアもほぼ新品なので、柔らかグリスをチョイス。
MTCWのグリスはウレア系グリスが殆どで、よく滑るし、
摩耗しにくいし、耐久性もあるし最高のグリスです。
ピニオンギア内部にはテフロッソを
染み込ませた綿棒でお掃除兼、オイルを塗布。
ウォームシャフトに関するギア、ピンには
しっとりしたIOSギアグリスを塗布。
どうしても柔らか過ぎるグリスだと
コツコツ感が出やすい箇所なので、
粘りが強いIOSギアグリスに頼ります。
これでようやくチューニングが完了!
組み立ての時は巻き感を確かめながら慎重に組み上げ、
完成品を巻いてみると、ギアはどこに行ったのか?
と言うくらいしっとりした巻き心地が完成。
何度か実際に使用し馴染ませましたが、
最高の出来でした。
まさに理想。
皆さまも是非、理想のリールを組み立ててみませんか?
※今回はあくまでもライトゲーム向けの、
私好みのチューニングです。
ほとんどのベアリングにオイルを使用しましたが、
通常グリスを使用する箇所が殆どです。
自身で分解、チューニングする際は、
しっかりと調べるか、ご相談ください。
いつでもご相談、お待ちしております。
【ポイントアフターカスタムマイスター2024】